先日TVを見ていたらある芸人が「大金って才能とか努力には払われないのよ。知名度に払われるものだから」と言っていて「泰憲さんの事じゃん…」と思った。自己プロデュース能力が著しく低い泰憲さんを、何の知名度もないポンコツの僕がサポートしているので致し方ない部分もあるが「まぁ伝わる人に伝わればいいからさ…」などという逃げはいよいよ済まされない音源が完成した。
僕が敬愛して止まない"珍庫唱片"安田さんに「究極のポップスってこれじゃないかな、と思っております」と言わしめた究極のポップスは今作でも究極のポップス!10曲で約28分というシビれる尺!あと誰が言ってんだって話ですけど前作『ざわざわ/サマードレス』の時から比べて「泰憲さんの"ミュージシャンシップ"上がりまくってんな…」と感じた。コロナ禍の影響でけん玉とギャンブルにのめり込んだ僕とは対照的に、宅録スキルをメキメキ上達させた泰憲さん、スゴイぞ!!今回録音、整音過程にほぼ参加できなかったけど、泰憲さんと一緒に作品を作ってくれた岡さんとゲストミュージシャンの方々にもこの場を借りてありがとうございます〜!!
僕は僕で夜な夜な行ったタイトル会議で『真際』ってめちゃくちゃ良いのでは?!ってなった時の喜びとか、レーベルとして初の写真ジャケ挑戦で、東京から朝岡さんに来てもらって撮影した日のワクワクした気持ちとか、かけがえのない瞬間を味わえてめちゃくちゃうれしかった!!
ただでさえ混沌とした世の中だし、変わっていく寂しさとか、別れの悲しみに打ちひしがれたりもするけど、それでも希望のような音楽で背中を押してくれた泰憲さんありがとう。そしておめでとう。どうか戦争のない世界で音楽が聴かれますよう。戦争反対。
2022 2/28
はまいしんたろう
【COMMENT】
まだ春になりきれない冷たいような暖かいような曖昧な風が、窓の外でコーラスをしています。青木くんの「真際」を窓の外を眺めながら聴きました。普段感じる気持ち、なんて言っていいかわからない、まだはっきりと言葉にならない気持ち、時間と共に流れて忘れてしまうだろう気持ちを、なんだか思い出させてくれる、人間とアンドロイドの合いの子のような不思議な甘い歌声で、さらりと爽やかに歌ってくれて、そういう気持ちが成仏していく感覚です。青木くんは本当は人型ロボットで、心を持ちはじめた初めての感覚を歌にして記しているのかもしれない、という気持ちになりました。アルバム完成おめでとうございます。素敵なアルバムをありがとうございます!
ゑでゐ鼓雨磨(ゑでぃまぁこん)
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ふと気づいたしゅわしゅわした気持ちは、言葉と音で小さな火を灯した。やわらかくてつよい。この音楽はいつまでも隣にいてくれます。
滝沢朋恵
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「
ハイファイブのパチンも、掛け声の仕舞い場所すらも持て余していた未成年に出会うには、チャンスが二度必要だった。最初はバンドを観る前、二度目は彼がベースを掻き鳴らしながらマイクに食らい付き、フロアに居た全員が「話はあとにしろ!」と騒いでいた。こんな夜はもう戻らないのかも知れない、と思っていたが、時としてますます瑞々しさを増してゆくものだ、まぎわ、ぼくはあえてうれしかったんだよ」
黒田誠二郎(喫茶ゆすらご)
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真際を聞いて
金木犀の香りがほのかにする。それから海に歩いて行く時に遠くから流れてくる微かな潮の香りも。コカコーラを最初に飲んだ時にあぁこりゃ嬉しいなと思った事を想い出した。色々な音や声が繊細に重なって洒落た風景を作って耳から全身に沁みていく。知らない風景だけれど懐かしい。。歩いていく姿が浮かぶ。まるで気取ってなくて好きな感じです。青木君は洒落た人なんだなとその作り出したものを聞いてしみじみ思いました。これからは、この音絵巻を開けばいつでもどっぷり浸かれますな。めでたや。
Are You a Buffalo?(Life is water band.Diego.low low)
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本当の自分なのか?とまで思ってしまうほど、意識が飛んでしまう自分がいる。何か今まで力の入っていた自分がするっとどこかに行ってしまった。
歌が伝わる美しいメロディ、歌詞、そして楽器の音。
しっかりと歌を聞かせてくれるアルバムをありがとうございます。
楽しくなったり、切なくなったり、このアルバムを聴いた後、笑顔になれた。
北山敬将(メシアと人人)
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青木くんの声はつるんとしていて石鹸水のようだ。あたたかさとさびしさが同居したような《すこし・ふしぎ》な肌触りがある。なんでもいいから空中に指で一筆書きで模様を描くと、それが大きなシャボン玉になって、油膜が音と結びついて乱反射しながら、さまざまな情景を写しては捨て去って、風に吹かれて、屋根を越えて、生活している人間のはるか頭上へと、夜になってやがて点線の星座の一部になるまで、次から次へと飛んでいった。ポカンと口をあけてそれを見ているような至福の時間でした。
井手健介
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曲の去り際が好きです。
潔いというか何というか、美しいとも違う。
スッと余韻を残して、「さあどんな絵を描きますか?」とお題を渡されるような。
そういえば、サマードレスのレコードジャケットの人々は華やかな喧騒の中をマスクをせずに歩いている。そんな普通のことがとても儚く思える瞬間が、この作品には詰まっています。
こいけぐらんじ/小池喬(シラオカ)
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不器用な日常の中のあどけなさに触れて、そこにふと深い愛情を見つけてしまった。
それが尊くてすぐに壊れてしまうものだって分かったとき、自分のちっぽけさに惨めになり無性に泣きたくなった。そんな冷たい風の夜のような音。それでちょびっと泣いてみたら、ふわっとした気持ちになった。そんなほっこりと温かい自分の息のような音。
Tokiyo Ooto(And Summer Club)
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ふとした気配に呼ばれて、振り返った そんな一瞬をずっと思い続けることができる人間ってすごいな
と思いながら聴きました いろんな季節の街角の瞬間をてくてく切り取った曲たち
mmm
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青木泰憲さんのソロ音源に出会ったのは6年位前、名古屋でのロンリーのライブの後にもらったデモ音源(?)でした。
聴いていると思わず呼吸のリズムが変わる、モノクロの景色がひろがり感動して、直ぐに感想メールを送りつけてしまいました。
うっかりメアドを間違えてしまった私は、その感想は当時届かなかったんですが苦笑
そして2022年、
正直、前作を期待して聞き始めてしまった自分がいたんですが、
泰憲さんにぶん殴られたようでしたね!!
なんて世界が広がってるんだ!!
1人で作り上げた色鮮やかな、でも捻くれた、優しいけど、ちょっと怖い、、ポップとかって形容するだけじゃ足りない曲たちにぶん殴られました!!
暫く会えてないので、
すみません!ライブでまたぶん殴られる日も楽しみです!!
大石規湖(映像作家)
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夜道をゆっくりと歩き出すような慎重で力強いギターのストローク、宙に溶けてゆくペダルスチール。
泣いているようで悲観していない、笑っているようで楽観もしていない、そんな歌声。
ひりひりしたノイズ、優しいコーラス、いくつもの音。
ざわざわした感情が喜怒哀楽の器に収まる真際に、音楽に乗って、楽しそうに逃げてゆく。
VIDEOTAPEMUSIC
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丁寧なコード進行に乗るメロディー。
丁寧に散りばめられた日本語の歌詞。
音楽の素晴らしさが詰まった作品が岡山から。
大好きです。
古川太一 (KONCOS / LEARNERS)
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【真際後記】
最中(さなか)である。変異ウイルスや酷い暴力による大混乱の最中。一方、最近の僕はといえば、幸運にも授かった小さないのちとの、騒々しくも穏やかな最中でもあった。
最中は真空のようなもので、音楽が入り込む余地はない。考えようとしなくても、心は巻き込まれる。ただ、どんな最中にでも、すき間に入りこんでくるように、ふと思いを巡らす凪のような瞬間がある。最中との境界に真際がある。
僕はしばしば真際にいた。あくまで真際なので、直に身体がなにかにさらされることはない。だけど、傍観や達観ではない。そこで僕は、世界の出来事や身近な誰かの気持ちについて真剣に想像したり、規律やしがらみから切り離されたとき自分が本当はなにを考えているかを探したりした。
そうして、ときどき自分の中に子どもの頃のような感情や欲望を見つけた。それは炎のようなものだった。それは音楽になろうとして、大体どこかで行き詰まる。自分の子どものままの部分が「もっと素晴らしくなるはずだったんだけど」とそっぽを向く。炎が消えてしまいそうになったとき、大人だからできることがあった。一度は自分を諦めても、だれかに助けてもらったり、時にはただただ理屈じゃなく足掻く。言葉にすると苦しそうだけど、それは意外と楽しいことなのだった。
そうやって、とにかく「真際」が完成した。これからはまた、次に向かうだけなんだけど、ひとまずはやっぱり嬉しかった。最中にも、真際にも、誰かがいてくれたおかげで、今日まで自分は心を保てているし、何よりいま僕は以前より音楽を好きです。どうもありがとう。
戦争や差別、あらゆる分断や暴力がこの世から無くなることを祈って。
【LIVE SCHEDULE】
【青木泰憲2nd album「真際」リリース記念 "夢は天国"】
3/27(日)
at 岡山PEPPERLAND
mmm(東京)
メシアと人人(京都)
青木泰憲と点線の星座
14:00/14:30
¥2000(D別)
または岡山PEPPERLANDまで→086-253-9758